せっかくの良い住まいを手に入れたら、末永く快適に住み続けたいもの。
そんな家屋の寿命を脅かすものが様々な害虫たち。
本格的な被害に合う前に害虫検査をする事で、家屋の寿命も自ずと延び、長く安心して暮らすことが出来ます。
今回はまだ被害に合ってはいない、もしくはまだ被害は最小限で留まっているものの、
少し不安だなという方達の為の害虫検査をご紹介します。
日本において住宅建材を加害するヒラタキクイムシ類には外来種を含めて7種あり、一部の種は針葉樹も加害するため、針葉樹であれば絶対に大丈夫とは断言できません。
☑ 広葉樹材のみを加害; ヒラタキクイムシ,アフリカヒラタキクイムシ,ケヤキヒラタキクイムシ,ナラヒラタキクイムシ,アラゲヒラタキクイムシ
☑ 広葉樹のみならず針葉樹も加害; ケブトヒラタキクイムシ,アメリカヒラタキクイムシ
新築引き渡し後、半年以内に孔があいて虫が出てきたのであれば、高確率で建材の内部に虫が居たことになります。
ヒラタキクイムシ類は種によって生育日数が異なり、卵 ⇒ 幼虫 ⇒ さなぎ ⇒ 成虫まで最短で4ヵ月から最長2年を要します。
築後1年以上経過した家屋については、野外からの飛来侵入による繁殖や被害材の持ち込みなど様々な発生理由が考えられるため、必ずしも新築当初から虫が居たとは断言できなくなります。
ヒラタキクイムシ類は必ずしも新築や築浅住宅に限定して発生する害虫ではなく、築10年以上経過した家屋から突如ヒラタキクイムシが発生した事例も多々あります。
近年は、ディスカウントストアなどで購入した木製品など輸入雑貨や家具から内装材へと拡散したケースが目立っています。
これは住宅建材の安全性が高いが故の現象であり、キクイムシの発生は紙一重で生じるのです。
残念ながら、新築引渡し直後の虫の発生でない限り「無償での床貼り換え」など道義的な対策をご承諾頂くことは困難です。
キクイムシなど木材穿孔性昆虫の内装材からの発生は、平成15年(2003年)7月1日に施行された「建築基準法におけるシックスハウス対策に係る法令」等によって法的に建材の安全性確保が義務付けられたという社会的背景に起因します。その結果、ヒトにも虫にも安全なF☆☆☆☆(フォースター)建材が開発、普及し、潜伏していたヒラタキクイムシが再興したのです。
よって建築工務店様、建材メーカー様、管理会社様とも非は無く、虫害に対して駆除費用などを全額負担いただくことは極めて困難です。
多くの場合、建材を張り替えたり、殺虫剤等で積極的に駆除したりしなければ状況を改善することは難しいです。
住宅は建築した工務店様にメンテナンス頂くことが最良の選択です。
改修費用や殺虫剤等による駆除費用の一部負担をお願いするなど、工務店様、建材メーカー様、管理会社様、お施主様など関係者間で負担割合を決定し、折半されるのがこれまでの仲裁経験から導き出された最良の解決策です。
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